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東京スカイツリータウン
®
における取り組み
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社会とのかかわり ● 2016 TOBU Corporate Social Responsibility Report東京スカイツリータウンでは、先端を行く環境配慮システムを導入しています。その環境配慮の
レベルは、国内トップクラスの省エネルギー・省CO
2の水準となっています。
「トップレベル事業所」と「準トップレベル事業所」に認定
先端を行く地域冷暖房システム
大容量水蓄熱槽
2016年3月29日、東武エネルギーマネジメントが 運営する「東京スカイツリー地区熱供給施設」 が東京都 環境確保条例における「トップレベル事業所」に、東武鉄 道と東武タワースカイツリーが事業主体である「東京ス カイツリータウン」が同条例における「準トップレベル 事業所」に認定されました。
これは、東京都環境確保条例に基づく「温室効果ガス 排出総量削減義務と排出量取引制度」において、東京都 が規定する二酸化炭素削減の管理体制・建物設備の性能 等に関する全213の評価項目に対して、取り組み内容が 優れている事業所が認定されるものです。
今後も東武グループでは、地球温暖化防止をはじめ、 持続可能な社会の構築に貢献するよう、様々な環境保全 への取り組みを推進していきます。
東京スカイツリータウンでは、周辺地域もあわせて、先端を行く地域冷暖房システムを導入しています。地域冷暖房システ ムは、多くの建物の冷暖房をまとめることで、効率的に冷暖房用の熱エネルギーを生成・供給することができるシステムです。 この地域では、高効率・省エネルギー性能を備える
ターボ冷凍機やヒーティングタワーヒートポンプ、地中 熱用の水熱源ヒートポンプと大容量水蓄熱槽を組みあ わせたシステムを採用しており、省エネルギー、省CO2、
防災性向上の面において大きな効果が現れています。 これらの機器を運用した結果、消費エネルギーを1と すると、生み出した熱エネルギーは国内トップレベルの 1.3以上(国内平均値は0.74)となりました。
需要の少ない夜間電力を利用して冷房時は冷水、暖房 時には温水を大容量蓄熱槽に蓄え、蓄えた熱エネルギー を昼間に使うことで、昼間のピーク時の消費電力を抑え ることができます。また、冷水・温水を作る力を、昼と夜 に分散することができるため、機械の容量が小さくて済 み、効率の良い一定出力の運転を長く行うことができ、 より一層の効率向上が図れます。
なお、災害時には墨田区との協定により、蓄熱槽水を 消防・生活用水(23万人分)として提供いたします。
東京スカイツリータウン ⓒTOKYO-SKYTREETOWN
東京スカイツリー地区の主な熱供給施設
東京スカイツリータウンイルミネーション
カーボン・オフセットとは、努力しても削減しきれないCO2について、その他の場
所・手法によってCO2を削減・吸収した分で埋め合わせることです。
①
❶ 企業活動などによるCO2排出量を把握する。
❷ 排出するCO2を減らす努力をする。
❸ どうしても減らせないCO2排出量をクレジットを活用して埋め合
わせ(オフセット)する。 ②
企業活動 などによる CO2排出量
CO2排出
自己削減分 自己削減分CO2排出
カーボン・ オフセット
カーボン・オフセットのしくみ
A
C B
「クレジット(環境価値)」 例)設備更新によるCO2
削減量(枠)、森林保全活 動によるC O2吸 収 量
(枠)など
A B
C
カーボン・オフセットの概要
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社会とのかかわり ● 2016 TOBU Corporate Social Responsibility Report
東京スカイツリータウン
®における取り組み
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ライティングによるCO
2をオフセット
CO
2削減ライトダウンキャンペーンに参加
東京スカイツリータウンイルミネーションに
グリーン電力を使用
墨田区クリーンアップ活動に参加
東京スカイツリーⓇのライティングに使用している照明器具は、
すべてLED を採用しており、従来の器具と比べて最大43%の省 エネルギー効果のある環境にやさしい設備となっています。 さらに、オフセット・クレジットを活用し、東京スカイツリーの ライティングによるCO2排出量のカーボン・オフセット(埋め合
わせ)を2013年11月から実施しています。
なお、2015年度については127t - CO2をオフセットしました。
① オフセット対象:東京スカイツリーのライティングによる 2015年4月1日∼2016年3月31日の1年分のCO2排出量
② オフセット量:127t - CO2
③ オフセットに用いるクレジット:東武鉄道社有林篠井山林間 伐促進プロジェクト(J-VER)
東京スカイツリーでは、夏至にあたる2016年6月21日と七夕 にあたる7月7日の各日20時∼22時の間、環境省が主催する、低 炭素社会への歩みを実感し地球温暖化防止の啓発を行う活動であ る「ライトダウンキャンペーン」に賛同して、ライティングを消灯 しました。この活動で、東京スカイツリーでは両日合計594kwh、 300kg-CO2のCO2排出量の削減効果を挙げ、同じく賛同した施
設とともに環境に配慮することの重要性を発信しました。
「東 京 ス カ イ ツ リ ー タ ウ ン ドリームクリスマス2015」にお ける、イルミネーション、プロジェ クションマッピングなどの照明用 電力には、グリーン電力を使用し ました。このグリーン電力は、バ イオマス発電による電力であり、 東京スカイツリータウン内から発 生する生ごみの処分施設である食 品リサイクル施設(メタン発酵)で 発電したものを活用しています。